心理カウンセラー◆佐藤まゆみ

カウンセリングサービス所属カウンセラー
大阪地区担当 佐藤まゆみ(さとうまゆみ)

【何かを始めるのに、遅すぎるということはない】がモットー。
若年層はもちろん、特に自身の年齢と近い50代60代のシニアに、新しい人生を切り開いてもらうためのサポートを心掛けている。
お客さまに、“自分らしく生きていく喜びを知っていただきたい”と願い、自身の豊富な経験を生かしたカウンセリングが、好評を得ている。
2019年に舌ガンの手術を受けた。 座右の銘は、思い立ったが吉日。

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佐藤まゆみブログ用

2019年11月

皆さん、こんにちは。

佐藤まゆみです。


これまでに手術は何度か受けてきました。

全身麻酔での手術は、10数年前子宮筋腫で

子宮全摘した時以来です。


私は普段元気そうに見える方ですし、

自分でもそのつもりですが、健康か

どうかは、外見だけではなかなか分から

ないものですね。


自分の体の不調は、億劫がらずに早めに

ケアしていくことが本当に大事です。


手術当日

病院では手術する曜日が決まっている

ようでした。

その日には口腔外科手術が朝から晩まで

何件も行われています。


私は朝9時から、と言われました。

つまり、朝一番です。

ちょっとドキドキ。

でも、待ち時間は短い方が良いです。

夕方からの手術だと言われていた方も

いらっしゃったので、それだと待っている

間の気持ちは落ち着かなかったでしょうね。


手術用の病衣に着替えて病室で待機していると

この日も、姉夫婦と母が来てくれました。

義兄は自営で仕事していますが、今は

時間的にかなり自由の利く身です。

今回の私の事態を知って、運転手を買って

出てくれました。


母は高齢なので、車での送り迎えは

本当に助かりました。


一昔前なら、忙しくてなかなかここまでは

出来なかったでしょうから、

「タイミングが良かったわ。」と、すべて

良い方にとらえましたよ。


いろんな人の、いろんな思いを感じながら

待っていると、お迎えの医師や看護師が

来て、急に慌ただしくなりました。


緊張の度合い

“自分で自分の緊張の度合いが分からない”

などと言うことがあるでしょうか?

この時の私は、まさにそんな感じでした。


首から下はどこも悪くないので、手術室まで

は歩いて行きました。

家族とは、手術室の入口でお別れです。


執刀医を始めとする、多くの医療スタッフが

スタンバイする中、手術台にも自分で上がり

ました。

手術室


まずは点滴の準備です。

まだ麻酔は効いていませんから、意識は

ハッキリしています。


「血管が収縮していて、針が入りません。」

と言っているのが聞こえます。

「これは、ずい分緊張しているなぁ。」

「手先が冷たくなってる。」


それを聞いて、私は「えっ?そうなんかな?」

と思いました。

自分ではそんなに緊張しているとは感じて

いませんでした。

でも、手先が冷たくなっている感覚はあります。


ああ、ここでもまた私はこれほど緊張して

いながら、平気なそぶりをしようとしていた

のかな?

今さら、何が出来る訳でもないのに。

あの、「悪性です。」と告げられた時と同じ

私のパターンです。


周りにはバレバレなのに、強がろうとする

私・・・でも、これが私。

怖がりで、情けない私です。


「じゃあね、少しリラックスするために

先に眠ってもらいましょう。」

麻酔医の声です。

酸素マスクがフワッと口に

当てられました。


「深呼吸して、ゆっくり数を数えてください。」

そう言われて、イチ・ニ・サン・・・

「そうそう、その調子!」

「3」までは覚えています。

    

次に気付いたときには、手術は無事

終わっていました。

ほぼ、予定通りだったとのこと。


安堵した母と姉夫婦の顔を見た後は

またまた眠りに落ちました。


続きます。


゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆


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12月1日より再開します。

12月末までのカウンセリング

スケジュールを提出していますので、

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皆さん、こんにちは。

佐藤まゆみです。


入院する日、母と姉夫婦も一緒に行く

つもりでいました。

ところが、執刀医からの手術前説明が

夕方にあるとのことでした。


それならば母や姉夫婦は、その時一緒に

話しを聞いた方が良いだろうということに

なりました。


まず私が病室を確認し、部屋番号などを

連絡しておくと分かりやすいですよね。

南向きの明るく温かい部屋で、景色も良く

気に入りました。


そして夕方、姉夫婦と母が到着し、予定より

少し遅れて執刀医の説明がありました。


手術同意書の説明

私が執刀医と顔を合わせたのは、この時が

初めてです。

相当忙しい合い間を縫って、設けられた面談

だと感じました。

同意書


“手術”というものを受けたことのある方なら

何枚もの同意書にサインされた経験が

おありでしょう。


素人には上手くいって当たり前のように

思われるような手術でも、相当なリスクを

踏まえて行われているんですよね。


ましてやガンとなると、転移している可能性

について、100%大丈夫とは言えません。


首から上に出来たガンの場合、もし転移する

としたら、まずリンパに移ることが多いと

言います。

現時点では、

「その心配はないと判断しました。」

とのことでした。

次に、現状と手術内容について図解で

描き示してくれました。


まるで、神の手のよう

その時のメモが、これです。
      ↓  ↓  ↓
手術説明図

こういうものにも、もし著作権があるのなら

先生、公表しちゃってごめんなさい。


私たちは、一所懸命説明を聞いていました。

図を描かれているので、当然その手元を見ます。

その手を見て、思わず目が釘付けになりました。


先生は男性ですが、ハッとするほど

細く長く、しなやかな美しい手。

いかにも器用そうで、寸分の違いも許さない

精密な動きに長けていそうな職人の手に

見えました。

まるで、“神の手みたい”


丁寧な説明は続いていましたが、もう

この手を見ただけで、私は安心して

ゆだねる気持ちになりました。

まさに、手は口ほどにもの言ったのです。


信頼は理屈ではない

面談室を出て、廊下を歩いている時

姉と目が合いました。

どちらからともなく言いだした会話。

「ねぇ、あの先生の手、見た?」

「うん、うん、見た。」

「すごくきれいで、器用そうな手やった。」

「私もそう思った!」


義兄も、

「私の手と、えらい違いやったなぁ。」

母は、

「ホンマ、あの手を見て安心したわ。」


もちろん、大きな太い手の人でも器用な

人はいます。

でも、こういう時に何を信頼したり安心

するかは理屈ではありません。


“執刀医は、この先生”と決まっているの

ですから、ここで信頼と安心が得られた

のは幸いでした。


続きます。


゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆


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皆さん、こんにちは。

佐藤まゆみです。


先日、姪から電話が掛かって来て他愛の

ない話をしました。

話の途中で姪が、

「まゆみねーちゃん、もう全然舌を手術した

なんて思われへんくらい以前のまんまの

話し方やなぁ。

良かったね。」

と、言ってくれました。

嬉しかったですよ。


自分では、まだ以前ほど滑らかでは

ないなと思いますが、それでも回復の

手ごたえを感じています。


    


入院と手術が決まってから、会う機会が

あった親しい人には事情を話しました。

良い話ではありませんから、あまり

言いたくはありません。


でも、黙ったままでは11月以降にも

会う予定が入っているのに理由も言わず

キャンセルしたのでは不可解でしょうからね。


それに、隠そうとするものは知りたく

なるのが人情です。

風の噂で、私の病気のことが漏れ聞こえて

くるのも気分の良いものではないと思います。



励ましの言葉

ガンの告知を受けてから最初に会った友人は

40年来の付き合いがあります。

お互いに山あり谷ありの人生を過ごして

きて、何でも知っている仲と言っても良い

かもしれません。


コーヒーと鉢植え


その彼女が、私の話を聞いて驚きながら

「頑張ってね。」と言いました。


その言葉を聞いた途端、モヤッとしました。

非常に親身になって励ますつもりで言って

くれているのは充分理解できました。

でも、心は違っていたんですね。


『頑張れって、今の私に何を頑張れって

言うのよ!』

これ、その時の私の本音です。

まだ、ガン告知から日が浅くて自分の中でも

心の整理がついていなかったと思います。


話の中で

「それは大変だわ、本当に頑張ってね。」

2回目に言われた時、イラッとしてこれは

ちゃんと自分の気持ちを言っておきたいな

と思いました。


長年の付き合いの大切な友達だからこそ

あえて伝える気になったんです。


「あのね、励ましてくれているのはわかるけど

『頑張って!』って言われると、何だか反発

したくなるねん。

今の私は自分が何かを頑張るというよりも、

もう周りを信頼して任せるしかない気が

してるねん。」

そう言ってしまいました。


もちろん、友達はその心情をすぐに理解して

くれました。

「ごめんね、早く治療して良くなって欲しい

気持ちが先走って、言ってしまったわ。」


大事な友達に、そんなことで謝らせてしまう

私って嫌やな・・・少々凹みました。


でも、その時には

『今の私に、何を頑張れって言うの。』

何とも言えないその思いは、変わり

ませんでした。



自分が言われて初めて解る感覚

精神的に強いストレスを抱えている人に

「頑張って!」の言葉は禁句だと言われて

います。


例えば、うつの人は元々真面目で責任感

が強くて、すごく頑張って来た人が多いです。

今まで必死で頑張り過ぎた故に、病気に

なってしまったのに、そこに励ますつもりで

「頑張って!」と言うと更に追い打ちを

かけたようになってしまい逆効果です。


もちろん、私も知識としてそれは知って

いました。

私はうつではありませんが、この時には

一時的に強く負荷がかかってストレスを

ためていたのでしょう。

まったく余裕がありませんでした。


この状態の時に、そう言われて初めて

なぜ「頑張って!」と言わない方が

良いのか、大いに腑に落ちました。

理屈じゃありません。


ああ、そうか。

こんな感覚になるのか。


感覚なので、言葉に表しようがありませんが

自分が言われてみて、うつの人の気持ちが

初めてわかったような気がします。


ちなみに、今はもう大丈夫ですよ。

素直に「頑張って!」の言葉を受け取れて

います。

もうしんどい部分は乗り越えてしまい

ましたし、私を心底気遣ってくれる人

たちの優しさに触れることが出来て、

ありがたいと思っています。


続きます。


゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆


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佐藤まゆみです。


毎日、舌の自主リハビリは続けています。

歌を歌うとか、文章を声に出して読む

なんていうのは、結構効果があるように

思います。


夜、「いい感じになってきたな。」

と思って眠り、朝起きると何となく元の

木阿弥というか、昨晩よりもしゃべりにくく

なっているのはショックです。


これ、昨日の夜(良いとき)と比較するから

落ち込むんですよね。

比べるのなら、昨日の朝(同じ条件)と

比較しなくては!


人間、こういう間違った比較をよくやらかします。

良いところと悪いところを比較しても仕方

ありません。

昨日の朝より、今日の朝のほうが良くなってる!

見るべきところは、そこですね。


そして先日、退院後の初通院で抜糸して

もらいました。

自然に溶ける糸とはいえ、取ってもらうと

ツッパリ感がなくなって、また少し状態が

良くなったように思います。


常に、良いところを見るって大事ですね


淡いコスモス



大きな組織の病院

私は大きな病院が苦手です。

何度か母の検診に付き添いで来ていますが

あまりにも広大で、迷路のようにわかりにくく

迷子になりそうです。

そんな苦手意識を持ちながら、ガンの告知を

受けた翌日、訪ねました。


私の場合、すでに検体検査で“悪性”と

はっきり分かっているので、改めてガンか

どうかの検査をすることはないということ

でした。


つまり、ここを訪ねたということは、

「手術するならいつか?」

それに尽きます。


ですから初診のこの日から、手術前検査を

いくつか受けました。

血液検査

肺機能検査

余談ですが、肺機能検査では肺年齢44歳

と出て、ほめてもらいましたよ。

あとは、何の検査だったっけ?

忘れました(◎_◎;)

全ての結果が出た頃に、歯科口腔外科の

窓口に行きました。


診察を待つ人でごった返しています。

時間予約をしていない私は、長時間

待つのを覚悟しました。


こういう時、どうしても人間観察をして

しまいます。

ひと言で言うと、大学病院の医療スタッフは

若く、患者には高齢者が多い、ということ。

高齢者は時に理解力に欠けるところがあり

ますが、根気よく対応しているスタッフが

印象的でした。

私も3つ以上のことは一度に言われても

覚えきれませんでしたが、親切に対応して

もらって、ありがたかったです。


手術の日程決め

1時間余り待ったでしょうか?

それでもまだ早い方だと思いますが、

ようやく私の診察番号が呼ばれました。

診察室に入っていくと、私の検査結果を

見ながら、状態を説明してくれました。


舌の左側に悪性腫瘍があるので、手術で

取り除くに当たって、どのように切除するか?

入院期間はどれくらい見ておいたら良いか?

回復するまでには大きな個人差がある

ことなど。


一番気になったのは回復までの期間です。

声を使って仕事をしている以上、ろれつの

回らないしゃべり方は出来ません。


私の場合は腫瘍の周りを1㎝幅で切除する

ので、それほど大きな障害は出ないだろう

とのことでしたが、これもやってみない限り

絶対とは言えないようでした。

ともかく

「術後の自主リハビリは、やってください。」

と言われましたので、言いつけを守って

今、一所懸命やっています。


そして、何より肝心なのは手術の日程。

このような大病院では手術も目白押しです。

「今の予定で行くと、11月下旬になります。」

と、言われてしまいました。

この時点から2か月近くも先!

でも、それしか空いてないのなら仕方ありません。

11月下旬に日程を決めて、この日は帰りました。


早まった日程

ところがその翌日、担当医から電話が

掛かってきました。

大学病院では、主治医の他に3人ほど

担当医が付いて、チームで連携して

治療に当たっているようです。


私の入院&手術に関して内部決裁を

図ったところ、「この人は悪性腫瘍だ

とわかっているのだから、もっと手術

を早められないのか?

今月中に処置したほうが良いので、

もう一度日程調整したほうが良い。」

そう言ってくれた人(あるいは部署?)

がいたようです。


そこから大慌てで日程を取り直し、

手術は10月30日と決まりました。


それなりに権限のある人の判断

だったのでしょう。

病院内部の組織がどうなっている

のか、私にはよくわかりませんが

ありがたいことだと思いました。


母なども、

「あんたは運がええ。絶対大丈夫や!」

そう言って喜びました。


日取りがはっきり決まれば、それまでに

出来ることを目一杯やるだけです。

入院は10月28日でしたから、10月の予定は

全てこなすことができました。

11月の分は残念ながらいくつかキャンセル

せざるを得ませんでしたが、事情が事情

だけに皆さん、快く了解し私を気遣って

くれました。


病院関係者、家族、友人、仕事関係・・・

一人一人に感謝の気持ちでいっぱいに

なりました。


続きます。


゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆


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皆さん、こんにちは。

佐藤まゆみです。


あらゆるガンの中で、口腔内に出来るものは

ガン全体の1~2%だそうです。

つまり、珍しいんですね。

舌ガンは、最近有名タレントさんが舌の6割を

切り取る手術をしたことで話題になりました。


そんなニュースを、この間まで私も人ごとの

ように見聞きしていたのですが、実は自分が

同じ病気になっていたと知ったのは10月初め

のことでした。



冷静ではいられない自分

紹介してもらった歯科口腔外科に検査結果を

聞きに行くとき、それでも私は何ともないはず

だと、思っていました。


「きっと大丈夫だろうから、結果を聞いたら

サッサと病院を出て、ついでに買い物でも

して帰ろう。」

そう思っていました。


病院のロビー


診療窓口に行くと、

「今日はお一人で来られたんですか?」

と妙なことを聞かれました。


「一人ですけど?」と言うと、

「わかりました。では、こちらへ。」

と別の場所に案内されました。


『なんだろ?まるで悪性だったとでも

言うような対応じゃないの?

な~んちゃって!』

チラッと不安がよぎりました。

しかし、この期に及んでもまだこんな調子で

軽く考えていた私は何ともマヌケです。


部長先生が来られました。

先日来た時にも対応してくれた美人の

女医さんです。

(女優さんみたいにきれいだなぁ、と思うくらい

検査の時には余裕があったのです。)


きれいな人が、真顔で話すと緊張します。

顔を見上げると、

「単刀直入に申し上げて、悪性でした。

先進医療の病院に紹介状を書きます。」

と言われました。


???

頭の中が真っ白とは、こういうことを

言うのでしょう。

「えっ?私は結果を聞いたらサッサと

帰るつもりだったんですけど。」

意味不明の返事をしてしまいました。


それでも、おかしなもので自分では

何とか冷静を保とうとするんですよね。

「紹介状を書く間、しばらく待合所でお待ちください。」

そう言われて、平気なフリをして

立ち上がりましたが、バッグや上着など

の荷物のことをすっかり忘れて出て

行きそうになり、呼び止められました。 


「ああ、私やっぱり動揺してますね。

冷静のつもりでいたんですけど。」


そう言うと、

「こういう告知の時、女性よりも男性の方が

取り乱すことが多いんですよ。」

と言われました。

そうかもしれません。

普段、感情を抑圧しているのは女性よりも

男性です。

こういう事態になった時、自制が効かなく

なるんでしょうね。

人の心のもろさを感じずにはいられません。



思考の停止

待合所で待っている間、自分の10月11月の

予定を思い返していました。

こんな事態になるとは思いもせず、手帳は

持って来ていませんでした。

『10月は、この週末にどうしても外せない

予定がある。それ以外は、私がいなくても

何とかなりそう。11月には、参加を決めて

いたものがあったし、家の行事も入ってたな。』


それから、それから・・・、と考えましたが

思考が停止してしまいました。

『だって、結果を聞いたらサッサと病院を出て

買い物して帰るつもりだったんだもの。』


ああ、

言っても仕方のない同じことがグルグル

頭の中を駆け巡っています。


ふっと気付いたら助手の方が、待合にいる

私に寄り添ってくれていました。

「ご心配でしょうけど、先生が最善を尽くして

くれていますからね。早期に発見できました

から、後は治療するだけですよ。」

確か、そんな言葉を掛けてくれたことを

覚えています。


助手さんは勝手に持ち場を離れる訳には

いかないと思うので、多分あの部長先生

の配慮でしょう。

美しく、聡明で、人の気持ちが解る医師。

その時には、こんなことを思う余裕がありま

せんでしたが、今振り返ると、その素晴らし

さがよく解ります。


私はカウンセラーなので、人の気持ちに

寄り添いながらお話しを伺うことを

心掛けています。

ところが、この度は自分自身が寄り添って

もらう立場になって、初めて今まで感じた

ことのない安堵感を感じました。


“そうか、人の気持ちに寄り添うって

こういうことなんだ”

改めて、理屈抜きで体感しました。


私が舌ガンだとはっきりわかった

この日が10月2日。

結果を家族に伝えると、私以上に驚愕

してしまいましたが、いたし方ありません。


紹介してもらった大学病院に、なるだけ早く

行くようにと言われ、翌3日に検査結果も

持参して行きました。


続きます。


゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆


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佐藤まゆみです。


退院後、実にのんびりした時間を過ごしています。

人がゆるむのには、環境を変えて2週間くらいは

かかると言われていますが、入院&手術を経て

それくらい経った今、

「ホンマや~!」と実感しています。 


こうして落ち着いてみると、今回の病気に対して

私が感じた心の動きを、今一度振りかえって

みたくなりました。


自分の備忘録として控えずにはいられない

気持ちです。

「前からおかしいとは思ってたよな。」

「ずい分、慌てたなぁ。」

「冷静ではいられなかったよな。」

しょぼくれて情けないけど、そこには等身大の

私がいます。


お付き合いして頂ければ、幸いです。

芝生の落ち葉



自覚症状

「あれ?何か変だな。」

そう思ったのは、もう1年半くらい前です。

キムチのような刺激性のある香辛料を

食べると、決まって舌の左側がピリピリ

していました。


でも、まさかそんな悪いものだとは思いません。

「歯並びが悪いから、舌に当たるのかな?」

という程度に思っていました。


とは言うものの、常に同じところに刺激を

受けるのは良くないなとは感じていました。

ただ、舌なんて何科に診察を受けたら良い

かもわからなかったのです。

ネットで調べると

耳鼻咽喉科・もしくは歯科とのこと。


歯科なら3ヶ月ごとに検診を受けているけれど、

検診はこの間終わったばかり。

なら、耳鼻咽喉科に行ってみようと思いました。


そこでは、先生はひと目見て「口内炎」

と診断しました。

やれ、ひと安心。

塗り薬を出してもらっておしまい。

ところが、いくら薬を塗っても症状は変わり

映えしませんでした。



友人との会話

その頃、ガンで闘病生活をしていた友人

Aちゃんとランチする機会がありました。

食後、塗り薬を取りだした私を見て

「どうしたの?口内炎?」と聞いてくれました。


「そうなんだ。舌に出来てるから薬が塗り

にくくて。」

と言うと、彼女は

「私も、ガン治療の副作用で口内炎が

出来るねん。舌の塗り薬は、唾液をよ~く

ぬぐってから付けないとね。」

とアドバイスしてくれました。


それから間もなくして、彼女は天国に旅立って

行きましたが、私が舌ガンと分かった時に

真っ先によみがえったのがこの会話でした。


「Aちゃん、私口内炎じゃなかったよ。

ガンだったんだわ。」

もし、彼女にそう言ったらどう答えてくれるかな

って、考えてみました。

きっと、

「まゆみちゃん、初期で見つかって良かったね!」

そう言ってくれるだろうな。

そんな気がします。



「まさか。」と思ってしまう気持ち

さて、そうこうしているうちに次の歯科検診

が来ました。

ところが、

「どこか具合の悪いところはありませんか?」

と聞かれたのに、つい舌のことは言いそびれました。

だって、何だか大したことでもないのに大騒ぎ

しているような気がして。


そこから更に次の検診になって、ようやく

「舌が痛い。」と言ってみました。

先生は“下の歯が痛い”のと勘違いして、

「どの歯ですか?」なんて聞いたくらいです。

「ベロの左側」で、ようやくわかってくれました。


「左の奥歯に欠けている所があるから、

それが舌に当たったのかもしれません。」

そう言って、欠けたところを丸くしてくれました。


1週間後に様子を見せに行きましたら、

痛みは少しは良くなりましたが、辛い物が

しみるのは相変わらずです。

首をひねった先生は、

「念のために組織を取って、検体検査を

した方が良いです。紹介状を書きます。」

そう言ってくれました。


近所の中くらいの病院を紹介されて、

その時初めて「歯科口腔外科」を受診

しました。

あまりなじみのない診療科です。

局部麻酔で組織を取られて、一針縫いました。

結果は1週間後。

私はそれでも、まさかガンだとは思いませんでした。


人の心の中には正常性バイアスがあると

言われています。

正常性バイアスとは、自分にとって都合の悪い

情報を無視したり過小評価してしまう特性です。

自然災害の時にも、状況を甘く見て避難せずに

命を落とした人がいると言います。

まさに、この時の私の心理状態がそうだったと

今なら思います。


「きっと、歯並びが悪いからいつも刺激を受けて

るんだ、歯列矯正しないといけないかな?」

なんて構えてました。


さて、1週間後。

今まで見ないようにしてきた都合の悪い情報と

向き合わざるを得なくなりました。


続きます。


゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆


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皆さん、こんにちは。

佐藤まゆみです。


今回の私の病気に際して、多くの方から

心温まるメッセージをいただき、本当に

ありがとうございました。


術後の経過が予想以上に順調で、本日

退院してまいりました。

あとは、通院と舌の自主リハビリが必要

のようです。



現在の状態

私の受けた手術の名称は

“左舌悪性腫瘍切除術”と言うそうです。

つまり、舌の左側面にガンができたため

グルッと切除しました。


皆さんが、鏡に向かって口を大きく開けて

みると、下の奥歯は、舌に隠れてすぐには

見えないと思います。


鏡



この手術を受けた私は、口を開けると左側

だけがスコンと奥歯まで見えてしまいます。

「あっ、舌の左側のカーブがなくなってる。」

そんな感じです。


とはいうものの、知っている人が見れば

そうかと思う程度で、普通にしている分

には、まずわかりません。

医師の職人技をみるような思いで、

本当にありがたいことです。



肝心なのは滑舌と食事

舌の脇裏を縫っていますので、

引きつったような感覚があります。

術後すぐは腫れてもいたので、舌が動かし

にくくて、しゃべりづらかったです。

まさに、正真正銘の「舌足らず」です。


かなり改善してきましたが、しっかり動かし

て舌の筋肉を鍛える必要があるそうです。


カウンセラーとしてお客さまとお話し出来る

ようになるために、復帰に備えてリハビリに

励んでいきます。


そして大事なのは食事。

これは病院でもかなりスパルタ的に指導

されました。

最初はお粥食なのですが、食べるために

舌をどう使ったら良いのかわからないのです。


今まで食事の時に、舌の位置をどうするか

なんて考えたことがありますか?

私たちは無意識に舌を動かして、咀嚼して

るんですよね。

ここでもまた、当たり前のありがたさに

気づくことになりました。


「食べることさえ出来れば、退院出来ますよ。」

「何とか食べてください。」

そう言われて、それこそ必死で1時間くらい

かけて、ようやく7割ほど食べることが出来た

ことで今日の退院につながりました。

まだまだ、おうどんを1本づつしか食べられない

ような状態ですが、日にち薬で良くなって

行くと思います。


更に言うなら、味覚にも支障は出ませんでした。

執刀医をはじめとする医療スタッフに、感謝

せずにはいられません。

◆ ◆

今回のことで、私は舌の左側面を失い

ましたが、もしかしたら得たものはそれ

以上に大きかったのかもしれません。


この経験を、今後自分なりに何かの形で

還元していきたいものです。


まずは復帰に向けて、リハビリに取り組んで

いきますね。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。



゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆゜゚*☆*☆*゚ ゜゚*☆


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